【エルディラント】には６つの国があり、その中央には【七央城】という大王家のお城があります。
６国の王女は、【七央城】の王子の妃というただ一つの座を巡って【プリンセスワルツ】を戦うのです。

戦いは一対一の決闘方式で行われます。
姫は互いに決闘を申し込むことができ、その決闘を断ることは出来ません。
決闘にて敗北した姫はその時点で以後の参加資格を失い、これが最後の一人となるまで続きます。

ただし【プリンセスワルツ】には公式審判が存在し、決闘には審判の立ち会いが必要です。
審判の許可なしに決闘を行うことは禁止されています。

最後まで勝ち残った姫には【七央城】の王子の妃の座が与えられ、
その姫の出身国は【エルディラント】の国政に多大な影響力を持つことになります。
つまり、各国の姫はただ結婚のためだけではなく、国の威信も背負って戦っているのです。

【エルディラント】に住む人たちは、こちら側の世界のことを【異界】と呼んでいます。
６国のひとつ【ヴィスレイ】の奥地には、【森の門】と呼ばれる場所があり、
それは数千もの【異界】に繋がっていると言われています。

それゆえ、今回のように【プリンセスワルツ】の開催地に【エルディラント】以外の【異界】が
選ばれることも珍しくありません。

【異界】で姫君たちが戦闘を行う際は、その世界に影響を与えぬよう特殊な空間を作り出し、
そこで戦います。
その空間の名は【界律庭園】。


外見こそ現実世界と鏡映しですが、そこには選ばれた人間のみが入ることが許され、
外の世界には一切影響を与えない、閉ざされた空間です。


こちら側の世界のようでありながら、現実とは微妙に違う異空間。
【プリンセスワルツ】が行われるのは、そういう場所なのです